この夏、ついに開業届を出しました。……と書くとスムーズに聞こえますが、実際は疑問だらけでした。
「オンラインで出せるらしいけど、どこで?」と検索して、最初に見つけたのがマネーフォワード開業届。もともと家計簿でマネーフォワードMEを使っていたので、「同じ会社なら大丈夫かな」と思って試してみることに。
ただ、やってみると次から次へと分からないことが出てきて、最終的にはChatGPTに壁打ちしながら一歩ずつ進めました。
マイナカードの暗証番号でつまずく
最初の壁はマイナンバーカード。ログインに必要なのは2種類の暗証番号で、これを思い出すのに時間がかかりました。
- 署名用電子証明書パスワード(6〜16桁の英数字)
- 利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁)
「そんなにあったっけ?」と混乱しつつ、財布の奥からカードを取り出して記憶を掘り起こし。正直、ここが一番疲れました。
補足:
署名用=e-Tax送信時の電子署名に使用
利用者証明用=各種サービスのログイン・本人確認に使用
利用者識別番号って何?
次に出てきたのが「利用者識別番号」。最初は「マイナンバーと同じ?」と思ってしまいましたが、ChatGPTに聞いて即解決。
要点:利用者識別番号はe-Tax専用の16桁ID。マイナンバーとは別物で、マイナポータルから数分で発行できます。
実際にやってみたら本当にすぐ発行できて拍子抜け。これがないと始まらないのに、存在自体を知らないままの人も多そうです。
青色申告65万円控除の謎
開業届の入力自体はスムーズ。屋号や事業内容はこんな感じで入れました。
- 屋号:Omuta creative
- 職業:Web制作・Webデザイン
- 事業内容:HP制作、WordPress構築、Webライティング
ただ、青色申告のところで迷子に。私は「65万円控除」を選びたかったのに、画面に出てきた選択肢は「55万円控除」と「10万円控除」だけ。
「え、65万円はどこで選ぶの?」とChatGPTに聞いたら、こういう仕組みでした。
要点:青色申告の控除は申請書で「65万円」を選ぶのではなく、55万円控除が基本。そこに複式簿記+e-Taxでの電子申告が加わると自動的に65万円控除になります。
なるほど、申請書に「65万円」は出てこないわけだ、と納得。
受付印がない? → 受信通知PDFが控え
提出ボタンを押すとあっさり「送信完了」。でも不安。「受付印がないけど、本当に大丈夫?」
またChatGPTに聞いたところ、電子申請では紙の受付印は付かないのが普通で、代わりに「受信通知(受付結果)PDF」が公式の証明になるとのこと。
保育園の申請や銀行口座開設で求められるのもこのPDF。忘れずダウンロードして保存しました。
書類の整理(フォルダ分け)
「何を、どこまで保存しておけば安心?」という問いには、次のセットを勧められました。
- 開業届の提出控えPDF
- 受信通知(受付結果)PDF(=受付印の代わり)
- 送信完了画面のスクリーンショット(任意)
- XML(提出データそのもの。読みにくいけれどバックアップ用に)
私はMacの「確定申告」フォルダにまとめ、Google Driveにもコピーして二重保管しています。実際のフォルダはこんな構成にしました。
確定申告関連/
└── 2025/
├── 開業届/
│ ├── 20250828_開業届_提出控え.pdf
│ ├── 20250828_開業届_受信通知.pdf
│ └── 20250828_開業届_受信通知.xml
│
├── 領収書・請求書/
│ ├── 2025_01_サーバー代.pdf
│ ├── 2025_02_ドメイン更新.pdf
│ └── …(月ごとに保存)
│
├── 経費関連/
│ ├── 光熱費/
│ ├── 通信費/
│ ├── 交通費/
│ └── その他/
│
├── 申告書控え/
│ ├── 2025_確定申告書控え.pdf
│ ├── 2025_青色申告決算書.pdf
│ └── 2025_受信通知.pdf
│
└── メモ/
└── 按分計算メモ.xlsx (家賃や光熱費の按分率など)
開業後の運用(毎月のミニ習慣)
開業届を出したら終わり、ではなく、日々の経理をラクにする下準備も大切。マネーフォワードMEの明細で「確定申告スイッチ」を使い、事業用だけを申告側に流すようにしています。
- サーバー代・ドメイン代 → 全額ON
- ネット回線・電気代 → 按分してON(仕事部屋の面積や使用時間で割合を決める)
- 交通費 → 仕事の移動だけON
これを月1回まとめてやるだけで、確定申告期の負荷が全然違います。
赤字が続いたらどうなるの?
最初は投資が先行して赤字になりがち。ここも不安でしたが、ChatGPTの答えはシンプルでした。
- 青色申告なら赤字を3年間繰り越し可能(翌年以降の黒字と相殺できる)
- 給与所得との損益通算も可能(事業性の説明は必要)
制度を知っているだけで、心理的なハードルがだいぶ下がりました。
実際の流れ(ステップごとに)
Step 1:準備(マイナカードと暗証番号)
- 署名用電子証明書パスワード(6〜16桁の英数字)
- 利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁)
どちらか一方でも思い出せないと先に進めません。私はここで一番時間がかかりました。
Step 2:e-Taxの利用者識別番号を発行
マイナポータルにログインし、e-Tax連携から16桁のIDを発行(数分で完了)。マイナンバーとは別物です。
Step 3:マネーフォワード開業届で入力
「開業届 オンライン」で検索して出てきたマネーフォワード開業届に入力。
- 屋号:Omuta creative
- 職業:Web制作・Webデザイン
- 事業内容:HP制作、WordPress構築、Webライティング
青色申告承認申請書も同時に作成・提出。画面上の選択肢は55万円控除/10万円控除ですが、複式簿記+e-Tax提出で実際の申告時に65万円控除になります。
Step 4:e-Taxで送信
マイナカードで認証して送信。紙の受付印は出ない代わりに、「受信通知(受付結果)PDF」が公式の証明になります。
Step 5:証明の保存とフォルダ分け
- 開業届の提出控えPDF
- 受信通知(受付結果)PDF
- 送信完了画面のスクショ(任意)
- XML(提出データ)
Macの「確定申告」フォルダに保存し、Google Driveにもコピー(可能なら印刷して紙でも保管)。
まとめ
- 開業届はオンラインで提出可能(税務署へ行かなくてOK)
- 青色申告は55万円が基本、複式簿記+e-Taxで65万円控除に
- 電子申請は受付印なし。受信通知PDFが控えになるので必ず保存
- 書類はフォルダ分け+クラウド保管で迷子防止
- 経費管理はマネーフォワードMEの「確定申告スイッチ」で月1習慣化
最初は不安でも、ChatGPTに壁打ちしながら進めれば、ちゃんとゴールできます。これから開業するママ・パパの背中を少しでも押せたら嬉しいです。
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